[ソウル=ヘルスコリアニュース] 食品医薬品安全処は20日、Gilead Sciences Incのコロナ19治療剤「レムデシビル」(成分名:ベクルーリ注·Veklury Inj)に対する投薬範囲を従来よりさらに拡大した。 「重症進行リスクの高い軽症において、中等症の成人と小児(12歳以上かつ40kg以上)の患者」を追加し、緊急使用を承認した。 今回の措置は、疾病管理庁が今年1月8日、該当内容の緊急使用承認を要請したことによるものだ。
韓国で許容した「レムデシビル」の投薬範囲 |
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許可事項 |
緊急使用承認 |
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既存 |
追加 |
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成人および12歳以上で40kg以上の小児の補助酸素治療が必要な重症または肺炎のある入院患者 |
12歳未満または40kg未満(3.5kg以上)の補助酸素治療が必要な重症または肺炎のある患者 |
1. 12歳未満または40kg未満(3.5kg以上)の補助酸素治療が必要な重症または肺炎のある患者 |
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2. 重症進行リスクの高い軽症及び中等症の成人及び小児(12歳以上で、40kg以上)患者(追加) |
今回の緊急使用承認は、軽症で中等症患者に対する「レムデシビル」の臨床試験結果と欧州の許可事例などを総合的に検討し、専門家の諮問と委員会の審議を経て決定したものだと、食品医薬品安全処は説明した。
これにより、今後は軽症から中等症患者にも「レムデシビル」を使用できるようになった。
緊急使用承認とは、感染病大流行など公衆保健の危機的状況に適切に対応するため、製造·輸入者に国内に品目許可を受けていない医薬品を製造·輸入させたり、既に品目許可を受けている内容と異なる用法·用量などを定めて供給させる制度である。
これに先立ち、食品医薬品安全処は今月7日、「レムデシビル」の投薬範囲を「成人または12歳以上かつ40キロ以上の小児の補助酸素治療が必要な重症または肺炎の入院患者」に投薬できるよう許可事項を変更している。
1月7日許可事項変更内容 |
▶(重症度拡大)重症→重症または肺炎 ▶(投薬患者年齢縮小)3.5kg以上→成人、12歳以上で40kg以上の小児 |
食品医薬品安全処は当時、許可事項の変更で国内で「12歳未満または40キロ未満」の小児患者に使用可能なコロナ19治療剤がなくなった状況を考慮し、緊急使用承認措置を通じて使用できるようにした。
食品医薬品安全処は「レムデシビルの小児対象国·内外使用例と米国·日本など海外承認事例などを検討し、'12歳未満または40kg未満(3.5kg以上)の小児患者'に対しては緊急使用承認の形で使用できるようにしたもの」と説明した。