[ソウル=ヘルスコリアニュース] ジェイル薬品の子会社オンコニックテラピュティクス(Onconic Therapeutics)が膵臓癌患者を対象にPARP/Tankyrase二重阻害標的抗癌剤「JPI-547」に対する臨床試験を本格的に推進する。
食品医薬品安全処は先月28日、オンコニックテラピュティックスの「JPI-547」に対する1b相臨床試験を承認した。
今回の試験は局所進行性/転移性膵臓癌患者を対象に「JPI-547」と「mFOLFIRINOX」(オキサリプラチン+イリノテカン+ロイコボリン+5-フルオロウラシル)又は「ジェムシタビン+アブラク酸」(Gemcitabine-nab-paclitaxel)を併用で投与し、安全性及び忍容性を評価するためのものである。 実施機関はソウル大学校病院であり、被験者48人を対象に行われる。
「JPI-547」は、パプ(PARP)とタンキラーゼ(Tankyrase)を同時に抑制する二重阻害標的抗がん剤新薬候補物質である。 PARPは細胞のDNA損傷を復旧する酵素で、がん細胞のDNAまで復旧するため、これを抑制しなければがん細胞死滅を誘導することができない。 タンキラーゼはがん細胞生成に必須の酵素だ。 「JPI-547」は、この二つを同時に抑制してがん細胞を死滅させるメカニズムを持っている。
JPI-547は昨年3月に米国FDAから希少医薬品に指定され、昨年6月には韓国の食品医薬品安全処から開発段階の希少医薬品に指定されている。