[ソウル=ヘルスコリアニュース] 韓国の大元(テウォン)製薬が遅れて経口用コロナ19治療剤の開発に乗り出す。
食品医薬品安全処は2日、大元製薬の高中性脂肪血症治療剤「テジフェノン錠剤」(TG Fenon Tab、成分名:フェノフィブレイトコリン)に対し、コロナ19治療目的の2相臨床試験計画を承認した。
今回の臨床は、コロナ19の診断を受けた患者のうち、すでに入院をしたか、または入院が必要な患者を対象に「テージフェノン - 錠」の有効性と安全性を評価することである。 臨床試験は無作為配置、二重目隠し方式で行われ、目標試験対象者数は80名である。
大元製薬は来年2月、臨床試験を開始し、被験者募集を6月に完了する計画だ。
「テジフェノン-錠」は、テウォン製薬が世界で初めて精製化に成功したフェノフィブレイトコリン製剤だ。 難溶性物質であるフェノフィブレイトにコリン塩を追加して親水性を高め、胃腸管ではなく小腸から薬物が溶出するようにして体内吸収率を高めた。
既存の製剤が体内吸収率を高めるために必ず食後に服用しなければならなかったものと違い、「テジフェノン-錠」は食事と関係なく服用できる。 高中性脂肪血症治療剤の中で製剤の大きさが最も小さく、服用の利便性も高い。
フェノフィブレイト成分は昨年7月、コロナ19ウイルスの増殖を遮断するというイスラエルのヘブライ大学(Hebrew University)生命工学センターとアメリカのニューヨークのマウントシナイメディカルセンターの共同研究チームの発表で注目され始めた。
今年8月には、フェノフィブレイトがコロナ19感染を最大70%まで予防できるという研究結果が、英国バーミンガム大学(University of Birmingham)とキル大学(Kiel University)、イタリア·サン·ラファエレ(San Raffaele)科学研究所、デンマーク·コペンハーゲン大学(University of Copenhagen)の共同研究チームによって発表された。
イスラエルのアシュケロン·バルジライメディカルセンターで進行中のFENOC臨床試験の中間分析結果によると、重症コロナ患者15人を対象にフェノフィブレイトを投与した後、48時間以内に早い速度で炎症が除去され、15人全員が10日以内に酸素治療を中断して退院した。
大元製薬関係者は「本格的に始まった"ウィズコロナ"(With Corona)時代に合わせ、服用が簡単で効果が優秀なコロナ19治療剤を開発するため臨床2相試験を計画した」とし「国内技術で経口用治療剤を開発し、コロナ19克服に貢献する」と述べた。