
[ソウル=ヘルスコリアニュース] 韓国政府が医師科学者の養成に乗り出す。 このため「汎省庁協議体」を発足させ、年末までに5つの制度改善推進戦略をまとめることにした。
保健福祉部は10月1日、医師科学者(MD-PhD)育成のための制度改善方案を設けるため、関係省庁と医療界の専門家が参加する「医師科学者養成のための汎省庁協議体」を発足させた。 省庁協議体は、医師科学者育成のための5つの課題改善方策について、年末までに具体的な推進戦略を策定する計画である。
医師科学者(Physician Scientist,MD-PhD)とは、医師免許の所持者であり、科学研究を行う科学者である。 治療剤·ワクチンなど新薬開発、難病克服などにその重要性が増しているからだ。
5つの課題は、①医学と理工学の融合教育のため、現行の「予科2年+本科4年」の医科大学教育課程の改編、②医師科学者の軍服務問題の改善、③医科大学の評価改善、④基礎医学及び医科学研究の活性化、⑤医科学者の進路の多様性拡大のための研究生態系づくりなどである。
このうち、軍服務問題の改善は、軍入隊免除など医師科学者に対する恩恵を意味するものと解釈される。

「医師科学者養成のための汎省庁協議体」は保健福祉部第2次官を委員長とし、保健福祉部、教育部、医療界の専門家など関係省庁と関連民間の専門家代表を委員とし、計10名で構成された。
汎省庁協議体は10月1日の第1回会議を皮切りに、5つの課題別実務会議を経て、12月末に医師科学者養成のための政策及び制度改善の細部推進戦略をまとめて発表する予定だ。
協議体に参加する韓国医科大学·医学専門大学院協議会のハン·ヒチョル理事長は「医師科学者は医学と科学の架け橋の役割をしながら、人間の疾病治療と理解に対する新たな発見を可能にする重要な役割を果たす研究者」とし「未来産業の主軸となる医師科学者の育成は重要な国家·社会的課題」と述べた。
保健福祉部のチョン·ユンスン先端医療支援官も「コロナ19で経験したように、国家競争力確保のためにはバイオメディカル分野を先導する医師科学者の育成が切実である、医師科学者の効率的な養成のためには予算を通じた支援だけでなく、現実的な問題を改善するための制度改善が同時に行われなければならない」と強調した。