
【ソウル=ヘルスコリアニュース】 セルトリオン(Celltrion)が開発した韓国産コロナ19抗体治療剤「レッキロナージュ(Regkirona Inj)」が17日、食品医薬品安全処から正式品目許可を受けた。
食品医薬品安全処は、「セルトリオンが8月10日に提出した 『レキロナージュ』 (成分名:レグダンビマップ、Regdanvimab)のグローバル3相臨床試験結果報告書を綿密に検討し、既存の条件付き許可項目を削除し, 投薬可能な患者の範囲を拡大するなどの内容で9月17日に変更許可をした」と明らかにした。
レクキローナの効能·効果は「コロナ19高危険群軽症とすべての中等症成人患者の治療」に変更許可されたことで、治療を受けられる患者が増えた。
これまで高危険群軽症の対象は60歳以上であったり、基底疾患(心血関係疾患、慢性呼吸器系疾患、糖尿病、高血圧のうち一つ以上)を持った軽症患者だったが、今回の変更で投薬対象の年齢が50歳以上に低くなり、基底疾患の範囲に肥満者(BMI指数30超過)、慢性腎臓疾患者(透析含む)、慢性肝疾患者、免疫抑制患者(例:癌治療、骨髄移植など)が追加された。
投与方法も90分間静脈投与から60分間に投与時間を短縮した。
食薬処は、「レクキロナージュの安全性は全般的に良好だった」と説明した。
3相臨床試験におけるレクキローナの異常事例の発生頻度はプラセボ群と類似し、症状は大部分軽症や中等症であった。
最も頻繁に報告された異常事例は肝酵素数値上昇、高中性脂肪血症等があり、重大な異常事例は「注入関連反応」(患者1名)により数日内に回復した。
レクキロナージュの効果性は、コロナ19による重症への悪化と臨床的回復期間を統計的に有意に減少させるものと確認された。
レクキロナを投与した軽症、中等症患者のうち、高危険群446人から重症に罹患される割合が違約(434人)対比72%減少し、臨床的回復期間も違約(12.3日)対比4.12日短縮された。
食品医薬品安全処は、レキロナージュ3相臨床試験の結果について、セルトリオン社が変更申請した患者群で、この薬の効果を治療的に確証できるかどうかについて、専門家の諮問(9月3日)と中央薬事審議委員会(9月10日)に諮問した、と説明した。
その結果、専門家は有意義な三相臨床試験結果を提出したので許可条件を削除して正式許可に切り替えるのが妥当であり、三相臨床試験の結果によって高危険群範囲を拡大し、適用対象を高危険群軽症とすべての中等症成人患者とすることが望ましいと意見をまとめた。
ただし、セルトリオン社が今回の変更許可で新たに治療対象として申請したすべての軽症について検討した結果、高リスクではない軽症の場合、重度の罹患頻度が低く、効果性に対する確証が不十分として、使用範囲に含めなかった。
また,「12歳以上の小児」の場合も臨床試験の対象に含まれないため,使用範囲に含まないことが妥当であるとの意見を示した。
食品医薬品安全処は審査結果と諮問意見を検討し、総合的にこの薬品の使用範囲を該当臨床試験で確認された「高危険群軽症からすべての中等症成人患者」と最終決定したと明らかにした。