
[ソウル/ヘルスコリアニュース] これまでベールに包まれていたセルトリオンの新種コロナウイルス感染症(コロナ19)抗体治療剤「レキシロナージュ」(成分名:レグダンビマップ(Regdanvimab) 物質名:CT-P59)の臨床2相試験結果が発表された。 患者の回復期間は短縮し、重症に悪化する可能性も低いことが分かった。 特に、肺炎を伴う中等症患者の重症進行率を大幅に下げたという点で意味があると評価されている。
セルトリオンは13日、大韓薬学会が主催した学術大会「2021ハイワン新薬開発シンポジウム」の公示を通じて軽症から中等症のコロナ19患者327人を対象に実施した「レキロナージュ」の臨床2像データを公開した。 「レキローナージュ」はセルトリオンがコロナ19完治者の血液に存在する中和抗体を選別して作った抗体治療剤だ。
臨床試験は我が国とルーマニア、スペイン、米国等においてコロナ19軽症又は中等症患者計327人を対象に実施された。 昨年11月24日、最終投薬を完了した。 結果は、投薬直前、コロナ19ウイルス感染が最終確認された計307人から導き出された。 臨床対象者の中等症患者は肺炎を伴う患者たちで、母集団の約60%を占めた。
臨床結果「レキローナージュ」は入院治療が必要な重症患者の発生率を全体患者では54%、50歳以上の中等症患者では68%減少させることが分かった。 薬物間比較臨床をしたわけではないので直接比較は難しいが、リリーの抗体治療剤は患者の入院率を72%減らしたものと報告され、リージェネロンはプラセボ対比患者の病院来院確率を57%、高危険群は72%減らしたことが分かった。
数値だけを見れば、従来の「コロナ19」治療剤と同様のレベルだ。 しかし、セルトリオンが募集した被験者の中等症患者はいずれもコロナ19によるサイトカイン暴風(免疫過剰反応)の前段階症状として知られる肺炎を伴う患者であるため、重症進行抑制効果がより優れていると評価されている。 リージェネロンとリリーは臨床試験で肺炎の有無を区分せずに被験者を募集したと知られている。
臨床結果を発表した嘉泉大学吉(キル)病院感染内科教授は「今回の研究はコロナ19感染初期にこの薬物を投与して重症への進行をどれだけ予防したかが核心」とし「特に50代以上で重症患者発生の割合を半分以上減らすことができた」と述べた。
オム教授は「急激に増加する重症患者によって枯渇する病床、人力など医療システムの正常化に寄与するものとみられる」と付け加えた。
「レキローナージュ」はコロナ19患者の発熱,咳など症状が消える期間を有意に短縮する効果も見せた コロナ19の症状が消える臨床的回復を見せるまでの時間は「レキローナージュ」投与群が5.4日、プラセボ群投与群が8.8日で、「レキローナージュ」投与群の回復期間が3日以上短かった。
特に中等症又は50歳以上の中等症患者では「レキローナージュ」投与時に臨床的回復を見せるまでにかかる時間がプラセボ群比5~6日以上短縮された。
オム教授は「中等症患者だけを別に見れば"レキロナージュ"を投与した患者群の回復期間は5.7日で、プラセボ群(10.8日)よりほぼ半分ほどで回復速度が速いことが分かる」と述べた。
臨床試験の過程で重大な異常反応等は報告されていない。
今回の研究結果は、国際学術誌「ネイチャーコミュニケーションズ」に12日(現地時間)に掲載され、13日(現地時間)に米国で開かれるキーストーンシンポジウムでも発表される。

セルトリオンは「レキロナージュ」の臨床結果をもとに先月29日、食薬処に条件付き許可を申請し、結果を待っている。 全世界で開発中のコロナ19抗体治療剤のうち、リリー、リジェネロンに続き、3番目に許可当局に使用承認を申請した事例だ。
食薬処は「レッキロナージュ」の審査結果、臨床2相で治療効果が確認される場合、臨床3相の結果を提出する条件で品目許可を考慮できると明らかにしている。 業界内外では早ければ今月末、食薬処から品目許可が出るだろうという前向きな見方が出ている。
セルトリオンは食薬処の条件付き許可が出次第、「レキロナージュ」を直ちにコロナ19患者に使用できるよう供給する計画だ。
セルトリオン関係者は「食薬処の許可が出次第医療現場に供給できるようにすでに10万人分生産を終え、今後の供給計画も徹底して準備中」とし「グローバル供給にも不足がないように最大200万人分の治療剤を生産する計画」と述べた。
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